Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
海老原 健一; 鈴土 知明
Modelling and Simulation in Materials Science and Engineering, 26(6), p.065005_1 - 065005_10, 2018/09
被引用回数:4 パーセンタイル:19.87(Materials Science, Multidisciplinary)照射誘起粒界リン偏析の見積もりは原子炉圧力容器鋼の脆化を評価する上で重要な要素であるが、粒界へのリン移動の物理的過程は依然として不明である。このことから、分子動力学を用いて3(111)対称傾角粒界へのリン移動を分子動力学シミュレーションによって評価した。結果として、粒界近傍1nmの範囲で、自己格子間原子が粒界に押し出されることで、鉄-リン混合ダンベルのリン原子と八面体格子間リン原子が置換型原子になることを見出した。空孔-リン複合体も解離し、空孔はリン原子を引きずることなく粒界に吸収された。この結果は、従来考えられている偏析プロセスとは異なることから、それについて新しい視点が必要であると示唆している。
高橋 嘉夫*; 木村 貴海; 薬袋 佳孝*
Geochimica et Cosmochimica Acta, 66(1), p.1 - 12, 2002/01
被引用回数:63 パーセンタイル:73.33(Geochemistry & Geophysics)環境中において粘土鉱物などの無機粒子とフミン酸などの有機物は強く結合して、有機-無機複合体を形成する。このような複合体と金属イオンとの相互作用を明らかにするために、レーザー誘起蛍光分光法(LIF)を用いてフルボ酸-モンモリロナイト複合体に吸着したCm(III)を直接的に観察した。LIFによりCm(III)はフルボ酸錯体として複合体に吸着することが明確に示された。Cm(III)の固液分配及び錯形成の結果と合わせて、一般に、環境中におけるアクチノイド(III)イオンの挙動はフミン物質の固液分配により支配されることを明らかにした。
Pinak, M.
Journal of Computational Chemistry, 22(15), p.1723 - 1731, 2001/11
被引用回数:3 パーセンタイル:21.86(Chemistry, Multidisciplinary)チミングリコール(TG)を持つDNAと修復酵素エンドヌクレアーゼIIIの複合体形成過程について、分子動力学計算を用いて調べた。修復酵素とTGを持つ30塩基対長のDNAが水溶液中に存在する系をモデル化し、2ナノ秒間のシミュレーションを行った。シミュレーション開始から約1ナノ秒後にDNAと修復酵素は複合体を形成し、シミュレーションが終了するまで安定な構造を保持した。酵素とDNAの結合領域において、グルタミン酸がリン酸結合のC3'分子から1.6オングストロームの位置まで接近していることがわかった。これは、修復過程で切断される2つの結合のうちの1つにあたる。また、TGのある部分でDNAは折れ曲がったが、この変形により修復酵素が損傷部分に近づきやすくなると考えられる。さらに、静電エネルギーの変化も損傷認識過程において重要な寄与をしていることが確認された。
高橋 嘉夫*; 木村 貴海; 加藤 義春; 薬袋 佳孝*
Environmental Science & Technology, 33(22), p.4016 - 4021, 1999/00
被引用回数:46 パーセンタイル:74.36(Engineering, Environmental)水溶液中でポリアクリル酸、ポリメタクリル酸で被われたモンモリロナイトなどの有機-無機複合体上に吸着したEu(III)のスペシエーションに時間分解蛍光法を応用した。Eu(III)吸着種の発光寿命、発光スペクトルの測定から、Eu(III)はEu(III)-ポリカルボン酸錯体としてモンモリロナイト上に吸着することを見いだした。さらに、Eu(III)-ポリカルボン酸錯体及び無機Eu(III)化学種の安定性が有機-無機複合体上のEu(III)吸着種を制御することを明らかにした。これらから、天然水系においてEu(III)がフミン酸-粘土鉱物などの有機-無機複合体と接触すると、Eu(III)はフミン酸錯体として吸着することが示唆された。
浅野 雅春; 吉田 勝; 大道 英樹; 山中 英寿*
膜, 17(4), p.216 - 227, 1992/07
ポリマー主鎖中にアミド結合(-NHCO-)あるいはエステル結合(-COO-)をもつポリペプチド, ポリオキシ酸, ポリラクトン, ポリデプシペプチドなどの生体分解性ポリマーを合成し、それらのポリマーの分解特性(生体内での)を検討した。また、制癌薬, ホルモンなどの薬物とポリマーを複合化する技術の確立、さらに得られた複合体からの薬物のin vivo放出制御、そして埋入型複合体の性能評価についても検討した。本研究は、それらの研究成果を「総説」としてまとめたものである。
嘉悦 勲; 吉田 勝; 浅野 雅春; 志田 圭三*; 山中 英寿*; 中井 克幸*; 湯浅 久子*; 鈴木 慶二*; 若林 克己*; 白石 明*; et al.
人工臓器, 13(3), p.1168 - 1171, 1984/00
前立腺等の泌尿器官に薬理(萎縮)作用を有し、ホルモン療法剤として注目されているLH-RH類似物質(アナログ)を放射線重合により親水性アクリレートと疎水性アクリレートの共重合体中に固定化し、その長期リリース挙動、薬理作用などを検討した。担体からのLH-RHアナログの溶出は100日~200日にわたってコンスタントに続き、微量のけ中濃度レベルを維持することがインビトロ実験ならびにラット実験から明らかになった。また前立腺等に対する萎縮効果もラット実感から確かめられた。副作用や異物反応はほとんど認められなかった。この方法は注射投与を頻繁に継続するよりもはるかに筒便で有効であり、臨床的適用性が高いものと判断され、今後前立腺癌の治療法としての発展が期待される。
浅野 雅春; 吉田 勝; 嘉悦 勲; 中井 克幸*; 山中 英寿*; 志田 圭三*
高分子論文集, 40(9), p.525 - 530, 1983/00
被引用回数:5 パーセンタイル:38.39(Polymer Science)100kg/cmの圧力下で加熱溶触処理の後、線照射した-グロブリン担体をWistan系ラットの背中皮下に埋入した。この担体のin vivo分解は埋入開始から90日目で約1.9%であった。一方、0,0.005,0.01そして0.1W/V%のペプシン溶液を用いた時の担体の37Cでのin vitro分解は媒液に浸漬してから90日目で各々1.2,31.4,45.7そして53.9%に達した。これらの結果に基づいて、テストステロンを加圧加熱溶触処理の後、線照射した-グロブリン中に複合化した。この場合、担体自体のin vivo分解は薬物の共存によって著しく加速され、90日目で57.4%にまで達した。薬物のin vivo溶出持続期間は本研究の場合、60日が限度であった。さらに、テストステロンのin vivo溶出と薬理作用の関係についても検討した。
浅野 雅春; 吉田 勝; 嘉悦 勲; 山中 英寿*; 志田 圭三*
Makromol.Chem., 184(9), p.1761 - 1770, 1983/00
B-bzL-Asp/-MeL-Gluのランダムコポリマーを合成し、ラットの皮下に埋入した。このコポリマーはin vivo消化性を有し、かつ生体適合性に優れていることが分った。この結果に基づいて、コポリ(B-bzL-Asp/-MeL-Glu)をdrug delivery systemに対する担体として用いることを試みた。テストステロン/ポリマー複合体は微量のdichloroethane存在下、200kg/cmの圧力下で試作した。複合体からのテストステロンのin vivo溶出速度はin vitroより約5.5倍大きかった。この場合、in vivo溶出速度は90日間にわたって一定値(0.22mg/day)を示した。去勢ラットに達するserum薬物濃度は0.40ng/mlであったが、複合体埋入系のそれは6.8ng/mlであった。
吉田 勝
JAERI-M 8766, 110 Pages, 1980/03
低温で結晶化せず、安定な過冷却状態になり、低温重合反応性が大きい特徴をもつガラス化性モノマーを利用して、これと生物活性物質の混合物に低温で照射して放射線重合させる方法により広く親水性および疎水性の合成高分子担体に酵素、生理活性物質を固定する研究を行った。この方法の特徴は、低温反応のため放射線、熱による生物活性物質の失活がないこと、複合体内部に不純物が混在しないこと、固定化の担体として材質および加工性の変化に富んだビニルポリマーの適応性が広いこと、生物活性物質を担体表面もしくは内部に均一に分散させることができる。第1編は比較的分子量、分子サイズの大きい酵素を固定し長期連続酵素反応を行い、第2編は制癌剤に徐放性と特効性を付与させ副作用なしに効率よく作用せしめることを目的とし、基礎的研究を行った。
嘉悦 勲; 吉田 勝; 熊倉 稔; 山田 明夫*; 桜井 靖久*
Biomaterials, 1(1), p.17 - 22, 1980/00
被引用回数:16 パーセンタイル:69.27(Engineering, Biomedical)マイトマイシンC,アドリアマイシン,FT-207のような多成分制癌剤を重合物の存在下ガラス化性モノマーの放射線重合によって単一マトリックス中に包括した。各々の制癌剤の溶出挙動はマトリックス中に含まれる三つの制癌剤の組成,含有量によってコントロールできる。そして各制癌剤の溶出速度は吸着剤の添加によって抑制され、pore-making剤の添加によって加速された。一方、MMC ウロキナーゼのように著るしく異なった分子量を有する薬物の溶出についても検討した。この場合二重包括法を用いることにより、両者の薬物の溶出をコントロールできることが判明した。また、マトリックスの構造は電子顕微鏡を用いて検討した。さらに、マトリックスの抗凝血性(thrombogenicity)についても調べた。
海老原 健一; 鈴土 知明; 山口 正剛
no journal, ,
原子炉圧力容器鋼において延性脆性遷移の原因となる粒界脆化を引き起こすリンの粒界偏析過程を原子レベルにおいて考察するため、鉄中でのリンの移動を担う混合格子間原子対、侵入型リン原子、空孔-リン複合体の粒界への移動を分子動力学によってシミュレーションしたところ、いずれも粒界に達することができず、その手前でリンが置換型となった。これは粒界の熱ゆらぎとエネルギー安定性の観点から説明できることが分かった。この結果は、従来の粒界リン偏析の考え方を修正するものと考えられる。